お役立ち情報。工具の派遣
本日の「派遣のギモン相談室」いってみましょう。
【質問】:
派遣での業務内容の相違による退職理由について4月から、ある大手工具メーカーの派遣で働いています。募集はいわゆる5号業務の「エクセルでの資料作成メインの営業事務」でした。ところがいまだ営業事務らしい仕事がなかなかまわってきません。
工具の派遣案件でもう困らない携帯からもアクセスできます。派遣企業に登録したら、登録支援金がもらえます♪宅急便の宛名書きや、工具の発送の荷造り、せいぜい電話応対や「FAX送ってー」というだけのFAX送信、それぐらいです。メインの仕事内容であるはずのエクセルの資料作成に至っては、いまだお仕事頂いていません。
大手メーカーのため、派遣会社もそのグループ会社になり、いくら苦情を訴えても危機感がないというか、のらりくらりで、聞き入れてもらえません。次は更新せず(6月いっぱいで契約は切れます)、辞めるつもりです。これでも自己都合になるのでしょうか。
今度は珍しい質問でした。さて、これに対するBest Answerは?
こんな回答を頂きました。:
>これでも自己都合になるのでしょうか。本来、会社都合になるべき事由だと思いますが、派遣会社がグループ会社ということもあり、何も言わないと、離職票は自己都合にされる可能性が高いと思いますし、言ったとしても聞き入れられない可能性が高いと思います。
一番のポイントになるのは、5号業務の「エクセルでの資料作成メインの営業事務」というのが、単なる「募集内容」であるのか、それとも、就業条件明示書に記載されている「業務内容」なのかということです。「募集内容」と契約内容が異なることはよくあることです。元々「募集内容」の業務が存在しない場合は、職業安定法42条違反になりますが、実際には存在するものの、応募者との交渉により、契約内容を変更することまでは違法だとは言えません。ですから、「募集内容」と異なるから辞めるということであれば、自己都合退社だと判断される可能性が高いと思います。http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO141.html#1000000000003002000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000一方、「業務内容」であれば話は180度変わります。労働基準法15条、および、派遣法(正式名称は長いので省略)26条・34条により、「従事する業務の内容」は就業条件明示書への記載が義務付けられています。http://web.thn.jp/roukann/roukihou0015jou.htmlhttp://web.thn.jp/roukann/hakennhou7.htmlそして、スタッフが適正な状況で就業できるように努めることが、派遣法31条により派遣元に、40条により派遣先に、義務付けられています。http://www.houko.com/00/01/S60/088.HTM#s3ですから、watasinonakanoakumaさんから訴えがあった時点で(本来は無くても)即時、契約書の記載通りの「業務内容」になるようにしなければなりません。「のらりくらりで、聞き入れてもらえません」というのは論外の対応です。
労働基準法15条の規定により、契約書の記載事項と実務内容が異なる場合は労働者は、雇用契約を即時解除することが認められています。そして、この解除は、使用者(派遣会社)の責によるものです。つまり、更新時期を待たずに、今すぐ辞めても、会社都合になるということです。(上から2つ目のURLの一番下の方を参照してください)グループ会社による派遣は、「専ら(もっぱら)派遣」と呼ばれる大きな問題です。
本来、派遣法7条1項で派遣の認可を受けることすら認められていない、派遣の根本に関わる大きな問題ですが、横行してしまっているのが実態です。
グループ内で人員を確保出来るのに、直接雇用ではなく間接雇用の派遣にする意味が無いということです。実際、現在国会審議中の派遣法改正案では、8割という具体的な数値を定めて、規制を強化(不十分だと思いますが)することになりそうです。
「専ら派遣」は、グループ内なので採用され易い、切られにくい、などのメリットがある反面、親会社の言いなりになることが大半である為、トラブルが起こった場合の対処がいい加減だったり、親会社が依頼であれば、平気で違法なことをしたりするようなことが多く、様々な問題を抱えているので注意が必要です。今回の件では、まず、「業務内容」通りにするように、再度派遣元、派遣先双方に申し出てください。
出来れば、証拠の残る書面での形がベターだと思います。それで改善されないようだと、即時退社を申し出て、派遣元がちゃんとした対応をしなければ、「労働基準監督署へ申し出る」と言ってみてください。おそらく、この時点で、派遣元か派遣先が反応すると思いますが、効果が無ければ、実際に労働基準監督署へ相談に行ってください。
大手の会社には効果的だと思います。http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/location.htmlちなみに、即時退社したとしても、退社の責は派遣元にあることになるので、残存雇用期間の賃金は保証されなければならないものです。watasinonakanoakumaさんには、民事上は全額、労働基準法上は26条の規定により、賃金の6割を休業手当として受け取る権利があります。まず全額で交渉して、落とし所として6割を視野に入れておいてはいかがでしょう。
http://web.thn.jp/roukann/roukihou0026jou.html契約書上の「業務内容」が実際のものと合致している場合は、私の回答の大部分は該当しないので、ご注意ください。
次回の相談室も楽しみですね。質問者の方、回答者の方、ひきつづきよろしくお願いいたします。